新年好旧年也好

 去年は、いろいろなことがありすぎて、春夏秋冬が何回も回ってきたような気がした。それは、この四季の変化の豊かな日本にいる僕には、これからも成長していくための、神様からの賜物だと思う。だから、旧年也好!

 小さい時、魯迅先生が書いた《藤野先生》を読んだが、心が打たれて、教師を批判されているま最中の文革時代でありながら、将来、教師になろうと思った。父母の第二の故郷である日本、そして、日本人に強い関心を持ちはじめ、大学を選ぶ時に、日本語科を選び、気がつけば、藤野先生の故郷である日本で働き、生活するようになっている。何故日本語を選んだかとよく聞かれるが、今考えてみれば、魯迅先生の《藤野先生》の影響が大きかったとあらためて認識させられた。
  
 日本に来て、たくさんの、あの真面目で、暖かく、人間味の溢れる藤野先生のような方たちに恵まれ、多くのことを学んだ。 
 少しでも恩返しできるようにしたいと思うが、なにぶん力不足で、なかなか思ったとおりには行かないことが多く、反省するところがいっぱいあると思う。

 あれこれも過ぎ去りにけりもう一度『藤野先生』読みたき今は

 今年は、自分にも満足のできる授業をしたい。「旧年也好」と言えるような年でありますよう。